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神奈川県信用保証協会様へのインタビュー

【はじめに】

公的機関様への記事シリーズについて、今回は、神奈川県信用保証協会様を迎えてインタビューを実施しました。

実際にインタビューに応じてくださったのは、業務統括部 業務企画課の原様となります。

本日はよろしくお願いいたします。まず初めに『神奈川県信用保証協会』様について教えてください。

はい。まず、信用保証協会とは何かというところからお話させて頂きます。信用保証協会とは、信用保証協会法という法律に基づき設立された公的機関となります。神奈川県信用保証協会(以降、当協会)は、横浜市中区山下町に本店があります。県内には本店を含み計7拠点の事務所を設けております。県内の中小企業様が、だいたい18万者程度であるなか、当協会を利用している中小企業様は、4万5千者ほどあり、県内の中小企業様の4者に1者に利用いただいております。

ありがとうございます。主な業務内容はどういったものでしょうか。

何点かありますが、まずは金融機関様と連携した金融支援となります。保証付き融資といった形で、中小企業様が仮に返済困難となった場合に、代位弁済という形で保証協会が代わって金融機関様に返済します。それらの仕組みを「信用保証制度」と呼んでおり、中小企業者様、金融機関様、保証協会の三者で成り立っています。

お付き合いのある金融機関様はだいたい何者ぐらいですか。

だいたい30~40者ぐらいで、地元の信用金庫様のご利用割合が多くなっています。金融機関様に向けた保証付き融資説明会の実施など、保証協会業務へのご理解を深めていただく取組みや、金融機関・市町村・商工会議所と連携した中小企業支援策の検討なども行っています。

それ以外の業務はどういったものがありますか。

経営支援ですね。中小企業診断士の先生とも連携しておりますが、中小企業様向けの「外部専門家派遣」を実施しております。支援メニューは、一般的な経営課題の対応と、事業承継支援があります。それ以外ですと「経営サポート会議」も実施しております。いわゆる「バンクミーティング」と呼ばれるもので、保証協会は事務局として、お客様や金融機関様との調整などを行っております。あとは、セミナーの開催や、神奈川大学で出張講義の実施、テクニカルショウヨコハマなどのビジネスフェアへも出展しております。

専門家派遣などの経営支援について、担当者の方はどのぐらいの数の中小企業様を担当していますか。

経営支援課という部署が主に担当しております。私も以前はそこの部署に所属しておりました。4年間で、だいたい150者ぐらい担当させて頂きました。当協会は、金融機関様と比べるとエリアあたりの職員も少ないので、お客様との接点を大事にしながら、信頼獲得に努めております。

保証協会様の業務内容について理解できました。次は、原様の現在の部署である企画・広報のお仕事について教えてください。

保証系の商品/サービスの企画立案をやっております。新たな法律に対応する商品、時代のニーズに合わせた商品の開発も行います。

それ以外ですと、組織自体の経営計画も担当しております。また、マーケティング活動も実施しております。パンフレットや広報誌の作成、ホームページ、LINEの対応も実施しております。当協会の認知度向上活動として、ノベルティグッズも作成しており、最近だとオリジナルパッケージのドリップ珈琲を作成しました。

中小企業診断士についても教えてください。専門家派遣等で中小企業診断士と連携することが多いと思いますが、中小企業診断士への期待値などはありますか。

近年は、お客様の経営課題はかなり高度化、複雑化しております。当協会では、金融支援と経営支援の両輪で中小企業者様の支援に取り組んでおりますが、特に経営支援における人的リソースやノウハウは十分ではありません。そのような中で、中小企業診断士の皆様は、中小企業様の支援における最重要パートナーであり、連携を益々強化していくことが不可欠と考えております。

中小企業診断士と連携していく中、近年ニーズの高い分野などはありますか。

IT系はニーズが高いです。DXなどは、事業者様にはハードルが高い印象です。専門性が必要な分野であるため、アドバイスは非常に有用です。また、それ以外ですと、やはりコロナ禍を経験した中で、事業回復に向けたアクションプランを含む損益計画の策定ができる方が重宝されております。

ありがとうございます。最後に中小企業診断士に対してメッセージを頂けますか。

はい、中小企業診断士の方々には、持てる専門性を発揮頂き、支援先の中小企業様に寄り添い、企業様と共に考える支援を当協会とともにお願いしたいと思います。

【おわりに】

お話を伺う中で、中小企業様の支援において、常に寄り添い耳を傾けるといった姿勢と、その上で適切なサポートの提供といった知識の両輪が必要であると感じることができました。

これらの内容は、多くの中小企業診断士にとって深い学びに繋がる内容だと思います。

お忙しい時期にインタビューに応じて頂きました業務統括部 業務企画課の原様に厚く御礼申し上げます。

【鴨居 陽介】

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