観光事業支援

観光プロジェクトは観光関連事業者の支援を通じて
神奈川県の観光振興に貢献します

2023年6月、神奈川県中小企業診断協会は、神奈川県の観光振興への貢献を目的に「観光プロジェクト」を発足させました。

神奈川県中小企業診断協会による観光関連事業者の支援・観光振興への貢献

神奈川県観光協会と協力して景況感調査を実施

神奈川県景況感調査の実施

出典:神奈川県観光協会HP
https://www.kanagawa-kankou.or.jp/features/about-site

神奈川県中小企業診断協会は、公益社団法人神奈川県観光協会と協力して、2023年度の期ごとに計3回、県内観光関連事業者に対する市場動向や各種課題等に関するインタビュー調査及び調査報告書の作成をおこないました。

本調査報告書は、同協会が実施した定量アンケート調査の結果とともに、神奈川県や観光庁などの公的機関に提出されるなど、観光振興に繋がる資料として積極的に活用されています。

2024年度「第Ⅱ期観光プロジェクト」の活動

イラスト素材A

2024年6月よりスタートした「第Ⅱ期観光プロジェクト」の活動をご紹介します。
 第Ⅱ期観光プロジェクトではAチームとBチームに分かれ、月1回の会議を行い、第Ⅰ期からの継続取り組みとして神奈川県観光協会との協力による県内事業者への定性的な訪問インタビュー調査と、第Ⅱ期からチームごとにテーマを新たに設けたプロジェクトに取り組んでいます。
 第Ⅱ期からの新しい取り組みテーマとして、Aチームはそごう横浜店にある神奈川県アンテナショップ「かながわ屋」に関連する支援活動、Bチームは神奈川県内各地域の観光協会・事業者へのヒアリングを実施、各地域の観光振興に繋がる成果物作成を行います。

<県観光協会と連携した事業者訪問インタビュー調査>

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神奈川県公式観光サイト「観光かながわNOW」
https://www.kanagawa-kankou.or.jp/


(ア)各事業者(合計16事業者)へのインタビュー調査
(イ)実施時期(第Ⅱ期では2回実施)
   ①2024年9月~10月、 ②2025年4月~5月
(ウ)各回で調査報告書を取りまとめ、県観光協会へ提出

<第Ⅱ期からの新たなプロジェクト>

■神奈川県アンテナショップ「かながわ屋」支援(Aチーム)
「アンテナショップとして持つべきビジョンの構築」、「店舗運営(オペレーション)改善提案」の2つのテーマについて、「かながわ屋」の運営を行っている県観光協会のご協力をいただきながら、提言内容の検討を行っています。
 
①ビジョン構築
ビジョン構築では、「かながわ屋」への長期的な視点での支援を行うために、ビジョンを構築することを検討しています。
 他県のアンテナショップの多くは東京や大阪など他県へ出店していますが、「かながわ屋」は県内への出店です。また、そごうへ出店しているという特徴もあります。
 現在は、「かながわ屋」や他県のアンテナショップについても、チームのメンバーで調査を実施し、特徴を生かしたビジョンについて議論している段階です。議論を深め、ビジョンを決めるとともにそれを実現するためのアクションをまとめ、提言を行う予定です。
 
②店舗運営(オペレーション)改善提案
 「かながわ屋」は、消費者への商品販売を通じて、県内の名産品の情報発信や、生産者の販路開拓・拡大、生産者に対するマーケットニーズの情報提供を実現することが求められています。店舗運営改善チームのミッションは、かながわ屋に対する店舗運営改善提案により、販売増加や取り扱い商品の強化、催事の充実、従業員のモチベーション向上等をはかり、支援することです。
 支援内容は、魅力的な商品陳列や集客向上のための情報発信といったマーチャンダイジング・プロモーションのほか、運営マニュアル作成や業務標準化といった作業改善であり、中小企業診断士として考える「あるべき」を、「かながわ屋」にマッチする形で提案できるかがポイントになります。現場の行動につながり、かつ、短期に実現可能であることを心がけながら、提案内容を検討しております。

各種プロジェクトの会議時の様子
観光協会望月会長ご講演の様子

■観光振興に繋がる成果物作成(Bチーム)
 Bチームは第Ⅲ期以降、各地域の観光協会・事業者に対しての経営支援活動を行うための知見を観光プロジェクトとして蓄積すべく、人的関係がある地域から現地に伺ってのヒアリングから開始しています。 

①インタビューレポートの作成
 第Ⅱ期では活動エリアを神奈川県北西部の相模原市緑区中山間地域にある相模湖・藤野地区を対象とすることとし、1月には、相模湖地区の商店街を訪問の後、相模湖観光協会会長へのインタビューを実施しました。また、藤野地区では事業者として六次産業化に取り組み、レストランや宿泊施設を運営している農業法人藤野倶楽部に訪問し社長へのインタビューを実施しました。今後も引き続き、現地の訪問やオンラインでの訪問を行い、地域の観光協会や事業者への本質的な課題が何かを考えながら、インタビューレポートを作成予定です。

②観光関連事業者支援のモデルケース検討
 該当地域の観光協会会員や、相模原市緑区が設置している中山間地域交流拠点森のイノベーションラボFUJINOの会員などを対象に、モデルケースとして、個別支援の実施等を検討しています。地域の観光関連事業者には事業承継や販路拡大、施設の老朽化の課題等があるようには伺っており、小規模事業者持続化補助金等への支援の他、どんな支援が望まれているのかを検討。観光プロジェクトとしての支援ノウハウも蓄積していきたいと考えています。今後も、地域の観光協会を通じて、中小企業事業者とつながり、経営支援への学びを深めていく予定です。

インタビューレポートの様子