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連載企画第3回 人生のやりがいを求めて中小企業診断士人生を歩む

昭和 62 年の診断士登録から 32 年間、企業内診断士であった小生も独立診断士としてスタートする時がきた。平成最後の月(平成 31 年 4 月)に独立すべく、半年前から準備を始めた。

独立の準備

東芝入社以来、38 年の月日が経っていた。会社のため、組織のため、部下のため、家族のため、自分自身のため、常に全力投球してきた。最後まで、管理職として、マネジメントに心して取り組んできた。半年後には、私企業のためでなく、中小企業診断士として、日本の中小企業のお役に立ちたいという気持ちで、第二の人生の設計図を書き始めた。

平成 30 年 11 月から、東芝グループ企業退社後、仕事と収入を得るための就活を開始した。支援機関の HP の求人欄にアクセスし、いくつかの支援機関へ履歴書等の応募書類を郵送した。東芝時代の様々な経験と自分のやりたい事(中小企業の力になること)、志望動機等を記載することで、頭の中は整理された。運よく、いくつかの支援機関で書類審査はパスし面接に進んだ。面接の結果、複数の支援機関から内定をいただくことができた。年老いた父母の世話の時間が必要であったので、フルタイムでは働けないため、支援機関の仕事は月の半分くらいとした。あとの半分は診断士として支援機関等に登録して、必要な時にお仕事をいただけるようにしたことと、自分自身の勉強の時間(机上の勉強ではなく、診断士仲間の研究会・勉強会とその後の懇親会に参加し、人脈ネットワーク形成の時間)に費やした。1 年目は時間とお金を思い切り投資した。

人生 60 歳からが勝負

支援機関との単年度契約ができたことで、最低限の収入の確保の目途がたった。周りには会社退職後、一定期間、失業手当をもらって、就活をする方も多くおられたが、小生は失業手当をもらわずに、個人事業主として独立する道を選んだ。1 年目は時間的な余裕があったので、とにかく、研究会・勉強会・懇親会に明け暮れた。新型コロナ前であったので、東芝時代 30 年間で知り合った社外の方の人数くら
い多くの人と、この 1 年目で出会うことができた実感があった。私企業に就職したサラリーマンにとって、一番重要なことの一つは出世である。そのため、50 歳くらいからは先が見え、勝負あった感じになる方が多いと思う。しかし、診断士として独立した身にとって、周りを見渡せば、70 歳、80 歳でも第一線でバリバリ仕事をしている先輩が多くおられる。また支援先の中小企業の経営者も同様に 70 歳、
80 歳でも生き生きと仕事をしている姿を拝見する機会が多い。小生なんかまだ 60 歳を通過したばかりの青二才じゃないかという気持ちになった。年金受給までまだ、何年かあるし、しっかり実力をつけて、中小企業の支援活動を行いたいという純粋な気持ちから、「人生 60 歳からが勝負」と自分に言い聞かせている。

資材調達部門の人間が「販路開拓」?

1 年目から始めた仕事に、中小企業同士のビジネスマッチング支援の仕事がある。とある支援機関では無料で登録・活用ができるビジネスマッチングサイトを運営している。有料サイトは世の中に多くあるが、無料で活用できるサイトはやはり支援機関が運営しているものだけといえる。このサイトを有効に活用していただき、実際のビジネスでのマッチング支援をすることで、中小企業の販路開拓、新市場開拓の支援を行っている。

東芝時代、資材調達部門に長く籍を置いた人間としては、対峙した営業マンの気持ちだけでなく、誰が調達先を決めるキーパーソンであるかを熟知している。この経験と勘はビジネスマッチングの成否に大きくかかわってくる。小生は、精力的に展示会に足を運び、出展者や来場者のニーズを聞き出すことに注力した。「是非、販売先を探して欲しい」、「新たな調達先を見つけて欲しい」という依頼も受けた。昨今、中小製造業では高齢化による廃業やキーパーソンの退社が相次ぎ、製造委託が継続できないという悩みを多く聞く。そんな時、お役に立てるようなアドバイスを行っている。

また、1 年目から取り組んでいることに起業家・創業者に対する創業支援がある。起業家・創業者はビジネスプランを作成する場合、資金繰りや支援制度について、あまり知識がない場合が多い。法律的こと、労務管理的なこと、税務的なこと等悩みはつきない。このような方には中小企業診断士として、できる範囲でアドバイスをしている。弁護士、税理士、社労士等の士業の方を紹介するケースもある。1 年目は、まずは自分自身のできるところから活動を開始した。

【滝沢 典之】

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