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地域貢献と6次産業化活動のご紹介

本記事は、会員個人の活動を協会内部に発信できる、会報「かながわコンサルニュース」の寄稿企画として応募しました。自分の目指す診断士活動の実現にむけて、企業内診断士だからできる動き方に、悪戦苦闘している実態を皆さまにお伝えしたいと思います。

1.自分の目指す診断士活動を模索する

【企業内診断士としての動き方を模索する】

私は2004年に診断士登録をしましたが、海外赴任もあり、約8年休止をしていました。50歳を迎えた2017年に自分の生きたい50代を目指して、資格を復活させ、自分が勤務先で取り組んでいた営業力・人財開発の診断士として活動する道を模索しました。

東京協会のプロコン塾に入塾し、営業力/人財力強化の自分のコンテンツを開発し、その考え方による執筆活動やセミナー・勉強会での登壇、そして、実際の企業での診断活動を約3年続けました。

しかし、なぜか自分の中には漠然としたもやもや感がありました。

【事業計画を立て自分の目指す診断士活動を導く】

東京プロコン塾の学びに、「社長には事業計画を!というのに自分の事業計画は立てない診断士!」があります。卒塾後、この言葉を思い出し、自分の事業計画を考えます。自分の目指す診断士像を思い起こし、強み・弱みを整理し、事業コンセプトを定め、ライフプランも見直しました。

かかりつけ医になぞらえて「まちのかかりつけコンサル」と名刺に記載し、好きで暮らす逗子・葉山に根差した診断士活動をすることにしました。それにより、活動のもやもや感が整理され、目の前が晴れたように迷わなくなりました。

2.さまざまなつながりを自らの行動で生み出す

【町の政策を理解し商工会との連携を目指す】

地元貢献を目指す診断士として活動をするには、「かかりつけ」なので、あらゆる事業者のさまざまな課題に対応できることが必要です。しかし、強みはあっても、たくさんの不得意分野があり、実際は、地域特性から狙いを定めた活動に絞り込んでいく必要がありました。

絞り込むための大きなヒントは、町が掲げる中期計画と商工会の経営発達支援計画にありました。そこから導き出した方針は、「農・食の6次産業化に伴走支援で取り組む」ことでした。これをきっかけに、町や商工会とのつながりを得ることを考えました。

勤務先で加工食品の販売に関わった経験はあっても、「農・食」「商品開発」は得意分野ではなく、自分の中にその要素を取り込む必要性を強く感じました。

【新たなつながりづくりで不得意を強化する】

自分の不得意な部分を強化する人脈・人間関係を作るために、神奈川県協会に入会することを決めました。令1会の秋オリの説明会でもらったチラシの中に「食の6次産業化プロデューサー講座」があり、「かながわ農食支援グループ」の存在を知るのでした。「お~、あった!」とテンションが一気に上がったことを覚えています。

登録グループ「かながわ農食支援グループ」にも迷わず参加し、ここでの活動を通して、農や食を専門とする相談相手、他地域で農食支援活動を進める仲間、定期的な活動報告の場、さらには、地元で食品加工を営む事業者の紹介を得て、自分の目指す姿に近づくつながりと学びを増やしていきました。

また、三浦半島での地域貢献を模索する令1会・令2会の診断士との出会いは、その後の私の活動を支える(一社)三浦湘南共創ネットワークという地元の診断士会設立につながっています。同期会のつながりとして、神奈川県協会の取り組みに魅力を感じていました。

3.つながりを生かして結果を目指す

【事業者との接点づくりに工夫をする】

神奈川県協会入会後、真っ先に「食の6次産業化プロデューサー講座」で学びを始めましたが、一次産業に関わる事業者との接点づくりは必須です。そこで、子どもたちに地元事業者の社会科見学の場を提供するボランティア活動を始めました。コロナ禍を乗り越え、その活動は現在3年目に入りますが、10社を超える事業者と知り合い、その活動枠は、地元の高校の職業体験の企画運営にも発展展開しています。また、地元の法人会やNPO法人にも所属して、さらなるネットワークの拡大を進めています。

こうした地元でのボランティア活動と地道な営業活動で多くの一次産業事業者と知り合い、中でもNHK番組「鶴瓶の家族に乾杯!」が突然やってくる畜産農家とは、いろいろな活動を通して関係性を深めることにつながっています。

【6次化商品の開発とそのお披露目!】

その畜産農家のニーズを解決するため、かながわ農食支援グループの診断士や地元の食品加工事業者とのつながりを生かして、23年クリスマスに、ようやくひとつの結実を得ます。右の写真のように、国産黒毛和牛肉をよりおいしく、また、いろいろな食べ方をアレンジできる2種類の「ゆずソース」をプロデュースするまでできました。

事業者にとっては、牛舎の裏の里山で、先祖が植えたゆずが毎年美味しい実をつけるのに、台湾リスの餌にしかならず、もっと上手な使い方はないかと長年悩んでいた部分を解決することにつながりました。その試作品開発の補助金利用もお手伝いをし、まさに伴走支援ができているのではないかと思っています。

その活動報告をしたかながわ農食支援グループの月例会で、協力していただいた仲間へのお礼も込めて、黒毛和牛肉と獲れたて野菜を美味しく食べてもらう「ゆずソース開発の報告と試食会」を開かせてもらいました。上の写真のように、一つのチャレンジが結果となった場ですが、同時に、疑問や改善点などたくさんの意見を仲間よりもらい、次の開発計画に大きく生かされています。かながわ農食支援グループの皆さま、ありがとうございます。

4.今後の狙い ~さらなるつながりを求めて~

ゆずソースは3月末で初回製造分は完売し、夏に向けてボトルデザインのバージョンアップと追加生産、新たな販売ルートの開拓を進めています。同時に、夏用の食材として、アイスクリームにかけて美味しいゆずはちみつシロップの開発も動き出しています。

また、秋には、この畜産農家の手掛けたゆず関連商品だけでなく、町内で作られた6次化商品を10品くらい集めた展示即売会を開催することも計画しており、農と食のつながりをより増やしていくことを狙っています。

自分の目指す「かかりつけコンサル」としての診断士像に向けて、自分の活動領域の選択と集中をより工夫し、より効果的・効率的な活動を進めてまいります。

【令1会、かながわ農食支援グループ 増田竜雄】

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