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【SDGsレポート】自社技術・製品で循環型社会の実現に貢献する (株式会社オオハシ)

株式会社オオハシ

自社技術・製品で循環型社会の実現に貢献する

ホームページ
https://www.oohasi.co.jp/jp/index.html

▮代表 塩野 武男
▮所在地 横浜市鶴見区
▮事業内容
・撤去電線、撤去ケーブルの粉砕加工
・非鉄金属及びその他金属類の委託加工
・塩化ビニール・ポリエチレン樹脂等の再資源化
・廃プラスチック製品製造販売
・ポリエチレン樹脂版「リピーボード」製造・販売
・銅・アルミ等の非鉄金属の回収、再資源化

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1. 企業概要

 本社は横浜市鶴見区佃野町10-1、栃木県鹿沼市に2工場(鹿沼工場、西沢工場)を有し、プラスチックや非鉄金属の回収及び再資源化に取り組んでいます。経営理念は「限りある資源を再活用することを通して、顧客の価値創造と社会に貢献すること」。これまでリサイクルが難しかった架橋ポリエチレン廃材に対して、架橋構造を切ることで熱可塑性を持つポリエチレン製品に再生させるXPRシステムを開発し、自社ブランドの樹脂製敷板「リピーボード」の製造・販売に繋げました。

2. 具体的なSDGsの取り組み内容

プラスチック廃棄物をなくす
今まで産業廃棄物として処理され、リサイクルできなかった架橋ポリエチレンの再資源化に取り組み、100%再生樹脂製敷板「リピーボード」を開発しました。古くなったリピーボードの再利用にも取り組み、プラスチックの資源循環システムを実現しています。

リピーボードの活用で貧困をなくす
軟弱地盤を改善して農業の作業効率を改善し、収穫量の向上に貢献。海外難民キャンプでのテントの床に利用し、難民生活環境の改善を目指しています。

多様なパートナーシップで技術革新を促進する
イノベーション促進のため、産官学の連携を推進、日本国内のみならず、世界中の企業と最適なパートナーシップを模索しています。

3. SDGsの取り組みを始めたきっかけ

 52年前に電線解体処理業から事業をスタートし、プラスチックの再生加工や非鉄金属の再資源化に事業領域を広げてきました。環境を守り資源を守るSDGsの考え方は創業以来、事業の中に根付いていました。そのような中でSDGsが社会で注目されるようになり、同社の技術や製品に対する注目度や関心が高まりました。SDGsの取り組みを新しく始めたというより、世の中が同社の取り組みをSDGsの視点から評価するようになったと言えます。また開発・製品化を進めるうえでは、大学や協力企業などとの協力が不可欠であったため、多くのパートナーとの連携を広げてきました。

4. SDGs活動の成果

 

 SDGsへの関心の高まりとともに、資源を再利用する同社の技術・製品が評価されて引き合いが増加、自社ブランド製品「リピーボード」の販売拡大に繋がりました。特にリピーボードの主要顧客である建設・土木業界ではSDGs適応製品であることが受注の必須条件となっており、軽量性や耐久性など性能優位に加え、同社が提供するSDGsの価値が事業の発展に結びついています。同社の活動については積極的に対外的発信を行い、様々な賞の受賞に繋がりました。また循環型経済への移行で先行する欧州をはじめ、海外からの引き合いも増えており、海外事業拡大の可能性も期待できます。さらに大学や企業などとのパートナーシップを積極的に進める中で、次世代のXPRシステムの開発も進んでいます。今後は架橋ポリエチレンの再資源化技術とノウハウを、システムとして販売することも検討しています。

5. ステークホルダーとの連携

(a)バリューチェーンの形成
リピーボードへの再生により供給者と顧客を繋ぐ資源循環バリューチェーンを実現しました。電力会社の廃電力機器から取り出されたケーブルは同社によってリピーボードに再生され、これが新たな電力施設を建設する際の敷板として利用されます。また住宅の廃棄設備となった給湯管もリピーボードとして再生され、新たな住宅建設の現場での敷板として利用されています。このようにして資源の循環サイクルが生まれ、循環型社会の実現に貢献しています。

(b)地域への貢献
栃木県にある工場の従業員のほとんどは地域出身者です。会社として地域町内活動にも積極的に参加して、地域との連携を重視しています。地域イベントがある際には景品としてリピーボードを無償提供しており、地元農家の農耕地盤の改善に役立つと好評です。

(c)従業員の参画
営業担当者にはSDGs教育を行い、顧客の環境配慮型調達方針に対応できるよう配慮しています。自社製品が展示会などで高い評価を受け、各賞を受賞することを通して、従業員の間でもSDGs先進企業の一員としての意識が高揚しています。

6. SDGsに取り組んでわかったこと・今後の課題 

 資源と環境を守ることに対する社会からの期待を集めることは、SDGsの視点から自社の事業を見つめ直し、「限りある資源の再利用を通して顧客の価値創造と社会貢献を行う」という企業理念を再確認する良い機会になっています。これまでの取り組みを通して様々なパートナーと連携することの重要性を感じており、かながわSDGsパートナーへの参加で更にその可能性が広がることを期待しています。SDGs先進企業として、今後は多様な人材(女性、外国人、障がい者など)の活用・育成、CO2排出量の削減(生産効率改善や再生可能エネルギー利用など)、海外へのパートナーシップ拡大と次世代イノベーションの創出など、様々なSDGsの目標に取り組んでいきたいと考えています。

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