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【SDGsレポート】関係する全ての人の「困った」を笑顔に(株式会社小池設備)

株式会社小池設備

ホームページ
https://koikesetsubi-recruit.com/

1. 企業・事業概要

小池設備は、1972年(昭和47年)に創業した企業です。「ご近所の人々の役に立ちたい」という思いからスタートし、地域密着型の水道工事業者として成長してきました。お客様のニーズに応えることを第一に、熱意を持ったサービスを提供しています。

主力事業は「管工事業」であり、公共工事と民間工事の両方を手掛け、それぞれの良い点を活かしながら新たな現場で実践する姿勢が特徴です。国や県からも高い評価を受けています。

  • 国土交通大臣許可を取得。
  • 神奈川県認定業種等級で「[特]A」クラスに認定。
  • 高い品質と保証体制が評価され、神奈川県企業庁から「優良水道工事業者 金賞」を受賞。
  • 代表である小池社長は、「三方よし」を常に経営の指針として掲げています。
  • お客様に快適な生活を提供すること。
  • 社員や資材店、協力業者が自分自身の人生をより良くするために会社を活用できる環境づくり。
  • 地域社会との共生。

お客様や社員だけでなく、資材店や協力業者、地域社会など広範囲のステークホルダーに働きかけることで、「困った」を笑顔に変えることをミッションとし、知識・技術・経験を活かして社会に貢献しています。

【企業概要】

項目概要
所在地神奈川県相模原市南区西大沼1-18-2
創業・設立1972年(昭和47年)
従業員数33名
企業理念あなたの夢のお役に立ち、関係する全ての人の「困った」を笑顔に
事業内容  新築・改修工事
・給排水工事、衛生設備工事、換気設備工事、空調設備工事、消火設備工事、公共下水道切り替え工事など
・耐火構造物(マンションやビルなど大きな建物)から木造構造物(戸建てやアパートなど)まで幅広く対応水回りリフォーム、メンテナンス
認証等・ISO9001・ISO14001認証取得(2014年) ・さがみはらSDGsビジネス認証(2024年)

2. SDGsや脱炭素に取り組んだきっかけ

「あなたの夢のお役に立ち、関係する全ての人の『困った』を笑顔に」という企業理念に基づき、SDGsの活動を特別なものとしてではなく、長年にわたり事業活動に組み込んできました。

SDGsが2015年に国連で採択される以前、その前身であるMDGs(ミレニアム開発目標)が採択される以前から、SDGsにつながる取り組みを展開してきた企業です。
 同社のユニークな取り組みとしては2014年に始動した、建設業界の若手人材確保を重点課題とした独立支援制度「最短6年で社長になろうプロジェクト」が挙げられます。

1982年 神奈川県企業庁水道局と維持管理契約の締結

1986年 全社員年一回の健康診断を開始

2001年 使用済み切手の収集を開始

2005年 品質保証制度開始

2008年 介護休暇制度導入 育児休暇制度導入

2009年 コピーの裏紙を再利用化

2010年 社内集合研修導入

2011年 ペットボトルのキャップ収集開始 事業廃棄物の徹底分別の開始

2014年 社内研修事業の公開化(社外開放)   
最短6年で社長になろうプロジェクト始動
2015年 産業廃棄物の分別集積
品質保証ポリシー更新
女性職人の育成開始

2016年 さがみ風っ子トレイルランニングに協賛

2017年 ISO9001及びISO14001を取得 社内のPCをすべてノートパソコンに変更

2018年 地域自治会お祭りの際のトイレ協賛 段ボール廃棄物を有価処理化地域自治体へ寄付

2019年 非常用リチウム電源設置 使用する乾電池を充電池に変更

2020年 テレワーク用と福利厚生用、さらには地域の方も安価で利用できるキャンピングカーを購入

2021年 事業継続力強化計画(BCP)が関東経済産業局の認定を受ける

神奈川県SDGsパートナー企業、相模原市SDGsパートナー企業に認定

事業所内の蛍光灯をLED化 産業廃棄物の徹底分別

2022年 神奈川県の企業等による教育プログラム提供事業に参加、学校への出前講座を開始 

2025年 さがみはらSDGsビジネス認証取得     
かながわみんなのSDGsで神奈川県中小企業診断協会賞   

3. 「最短6年で社長になろうプロジェクト」に取り組む目的・背景

高度成長期に乱立した建物が築50年を迎え、改修工事や建替が必要になってきました。一方で、建設業界は、手に技術を持つ職人が不足してきています。多くの建設業者は中途採用を中心に経験者を雇用し対応していますが、新規にこの業界に飛び込んでくる人財はごくわずかです。
次世代を担う若手人財を呼び込んで育成したい、同社は次のようなビジョンを考えました。

  • 建設業界を誇りの持てる業界にしたい。
  • 自分の夢を胸を張って語れる人材を育てたい。
  • 人のために汗を流すことが評価される会社にしたい。
  • 地域は自分たちが作り、守る。そんな自立した人材を育てたい。

これらのビジョンを実現し、若手人財を確保するための手段として、同社は「最短6年で社長になろうプロジェクト」を立ち上げました。スローガンは「毎年若手採用!」「全国から応募可能!」「独立も支援する採用活動を行います!」です。

4. SDGsの体制

同社の企業理念とSDGsのGOALは同じ線上にあると考え、業務の動線上でできる活動をメインに取り組んでいます。動線上に置くことで、日々の業務が自然とSDGsにつながるような工夫をしています。 
また、ISO14001・9001も取得しており、あわせて達成できる仕組みづくりを心がけています。地域貢献も重視し、自治体との災害協定の締結や自治会への参加、地域イベントへの協賛等に取り組んでいます。
具体的には、小池社長のリーダーシップのもと、以下のような取り組みを進めています。

働きがい、教育、ジェンダー平等に関連する活動

■ドリームマネージャー

夢を叶えるための研修です。若手社員を中心に、毎月異なるテーマで行います。100個の夢からスタート、何をどうかなえていくかを報告します。ルールは「仲間の夢や改善提案等を否定しない」。自分でも気づかなかった一面を発見できる貴重な時間となります。

■独立支援制度(最短6年で社長になろうプロジェクト)
①社長になるという若手の夢をかなえる、②若手不足に悩む水道屋の支援になる、③会社が存続することによりお客様、地域が困らない、という「三方よし」を実現するための取り組みです。全国でのネットワーク構築を目指し、人材を受け入れています。

経験を積みながら必要資格を取得し、最短6年での独立を目標に支援する制度です。技術面のみならず、経営面のスキル習得も支援しています。マネジメントゲームMG®研修*等、実践的な研修を行っています。
*ソニー㈱が開発した経営者研修。大企業中心に採用企業多数。

■新年度キックオフセミナー
社員全員が参加して行います。企業理念を掘り下げて考え、「サービスを向上するには?」など各自の考えをシェアし、共通理念を創っていきます。

■社内技術講習
同社の研修センター(戸建)で修理や設備交換の練習を行っています。

■不問採用
採用の条件に性別・年齢・国籍は関係ありません。女性、シルバー人材も積極的に採用、多様な働き方ができる制度を整備しています。

■資格取得に対する報奨金制度
積極的に資格取得を目指す社員が多く、多くの社員がこの制度を活用しています。モチベーションUPに繋がりお互いが切磋琢磨して働ける環境です。

(2)社会基盤、環境に関する活動

■社会基盤整備・快適な水回りでの暮らしへの貢献
建物の修繕や改修、安全な水の供給に努め、安心・安全なまちづくりを目指しています。地元密着型のサービスを展開しながら、現在から未来への社会環境保全に努めています。

■ネットワークの構築・強化
地方自治体、水道局、管工事組合などのステークホルダーと協働しています。雇用面では全菅連や全国の工業高校と連携し、新たなワークモデルの創出に取り組んでいます。M&Aも取り入れ、関係する全ての人々に「三方よし」のwin-win-winとなる組織づくりに注力しています。

■出前授業と配管体験授業
地域貢献の一環として、地元の学校に出向いて出前授業を行っています。水道の仕事の重要性や魅力を伝え、若い世代に興味を持ってもらうことを目指しています。子供たちの前で話すことで、自分の仕事の棚卸しになり、仕事に誇りが持てるから会社へ帰属意識が高まるという効果も生まれました。

また、水道管を使った椅子作りを体験してもらう配管体験授業も実施。子どもたちへ、水道配管に興味をもってもらうことが目的です。

■地域を大切に
積雪時の雪かきや地域のお祭での仮設トイレ無償設置、市内の中学生への職場体験等を行っています。

5. SDGsに取り組んだことによる効果

お客様の信頼を得ることができ、工事、修理、リフォーム等、すぐには対応できないほどのお問い合わせを受けています。 社内的には社員のモチベーションアップ、離職率低下、人材確保につながる等の効果が出ています。
独立支援制度に関しては、全国より女性を含む10名の独立支援希望者を受け入れています。
内2名はプロジェクトを卒業し、地元に戻り家業の後継者となりました。社員全体への波及効果もあり、離職率が3%に低下しました。

6. SDGsの取組みに関して今後の課題・抱負について

小池社長は、全国に水道屋、建設業界を盛り上げていく「濃い仲間」 のネットワークを広げていきたいと考えています。水道は人が生活するうえで最初に必要とされるライフラインですが、近年、廃業を選択する同業者を多く目にします。水道屋の業界を盛り上げ、供給を維持する体制を継続することはSDGsに直結する活動だと考えています。
人を育てるという投資をする一方、独立を支援するのは無駄な活動に見えるかもしれませんが、小池社長はそうは考えておられません。根底には松下幸之助氏が提唱した、「たらいの法則」という考え方があります。たらいの水を「どうぞ どうぞ」と相手側に差し出すと、その水はたらいの側面をつたって手元に戻ってきます。小池社長と同社の従業員は、業界全体の「困った」を解決し、若者の夢の実現を支援する活動が、最後には同社の利益として返ってくる(「三方よし」につながる)と信じ、今日も着実に活動を続けています。

以上

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