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連載企画 アフターコロナを見据えた企業・金融機関の動き(第1回)

 

 この連載では、アフターコロナを見据えた、中小企業や金融機関のリアルタイムでの動きについてインタビューをもとに掲載していきます。
 第1回目は、私が「事業再構築補助金」の事業計画作成をお手伝いさせていただいた事業者さんについてご紹介します(特定を避けるため若干内容は変化させております)。

①A社の概況とコロナの影響

 中堅ゼネコンをメイン取引先とし、商業施設の内装工事を主業とする建設会社である。
 オリンピックに向けて、都内での受注が好調であったが、コロナの影響により受注はピーク時の半分となってしまった。 

②コロナ禍の中で助かったこと

 A社は、全ての職人を自社で雇用していた。そのため、受注が半減しても固定費として職人の給与を支払わなければならない状況であった。そのような中で、『雇用調整助成金』は現在進行形で助かっている制度である。中小企業にとって、雇用の維持は非常に大きな課題であり、この制度はA社のような固定費型の企業には非常に有用なものである。アフターコロナに向けた根本的な解決手段ではないが、「雇用の維持」をできるということは非常に大きなメリットである。

③アフターコロナに向けた一筋の光

 ただし、アフターコロナに向けた具体的なビジョンは特になかった。
 売上は半減したので、当然赤字である。雇用調整助成金で赤字幅を縮小させ、キャッシュアウトしてしまう分をコロナ対策融資で補填するような状況である。
 多くの企業にとって、コロナ対策融資を受けて借入が増加し、一方で売上が減少し対事業規模における融資残高の増加は、今後大きな問題になっていくと思われる。そのため、アフターコロナに向けて具体的なビジョンを持ち、増加した借入の返済計画を事業計画に落とし込むことは非常に重要である。
 A社については、長い業歴の中で「不動産を持っていること」「多くの従業員がいること」、つまり潤沢な経営資源があることが、『事業再構築』へ向けて前向きに進むきっかけとなった。
 このような状況下で、新たな事業に着手できるということをポジティブに捉え、新事業の事業計画を立案し、申請をした。その過程で、売上減少分を新事業でカバーすることで雇用を維持できる点、増加した借入を返済していくためのキャッシュフロー計画が立てられた点、などあくまで計画ベースではあるものの、そのような方向性が見えたことが安心感となった。

④重要なのは「あるべき姿」の設定と課題解決策

 A社は、もし事業再構築補助金が採択されなくても、新事業には取り組む予定である。
 当然補助金を貰えるに越したことはないが、重要なのは「あるべき姿」を具体化でき、その方向へ進む具体策(課題解決策)が見えていることである。
 今回、これらが見えたことで、非常に前向きになれたとのことである。経営者がポジティブになれることも非常に重要なことである。

 以上が、A社のインタビューをもとに作成した、「アフターコロナを見据えた企業の動き」であります。あるべき姿の設定、現状の認識、問題の把握、課題の設定、基本的なことですがこれらが非常に重要ですね。
次回は、金融機関の考える「アフターコロナ」について紹介していきます。

【北村之寛】

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