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【SDGsレポート】「食」を通じた地域社会への貢献とフードロス削減環境保護推進(有限会社グリーンフーズあつみ)

有限会社グリーンフーズあつみ

ホームページ
https://gf-a.jp/

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1. 企業概要

 当社は青果物の卸・販売と「おつけもの慶」としてキムチを主とした漬物の製造・販売を行っています。1991年に現社長の渥美和彦が入社、自ら青果物の買付人として市場に通うことで、目利きのノウハウを蓄積してきました。その後、2003年に「おつけもの慶」第1号店をオープンしました。キムチ職人歴40年の匠「城野勝」の作るキムチが徐々に話題となり、「人通りの少なかった一坪のお店」が口コミで広がり、地元情報誌への掲載から行列店舗へと成長してきました。

 2019年には神奈川県から「おつけもの慶」が作るキムチが「かながわの名産100選」に認定されています。当社の企業理念は「食べることの大切さと向き合う」です。川崎での三十有余年の歳月の中で培ってきた一貫した姿勢は「美味しい野菜を食卓に届けたい」という思いであり、体のためになり、心を潤す本物の美味しさを追求し続けています。「野菜の数だけキムチがある」をモットーに、川崎の名物「おつけもの慶」を全国へ、さらに世界に向けてキムチの美味しさを発信していきます。

2. 具体的なSDGsの取り組み内容

目標10「人材確保と育成」

 国籍、性別、年齢を問わず積極的かつ平等な雇用対策を実施しています。当社では日本、韓国、中国、フィリピンの方々が働いています。また、地元の障害者の方をPC入力や包材の下準備などの短期雇用に採用し、地域に根付いた企業づくりに努めています。

目標12「フードロス削減と地産地消」

 SDGsへ取組む「きっかけ」となった、原料野菜などから出る端材の野毛山動物園への寄付や、二次加工品としてお弁当具材への転用などを実施しています。また地場野菜である、川崎伝統野菜の「のらぼう菜」や麻生区で生産されている「防空壕キクラゲ」、横須賀市の名産「よこすかキャベツ」などをキムチとして製造・販売し、地産地消を進めています。

目標12「製造工場の拡張による安心・安全な食の安定供給」

 食卓へ安心・安全な食を、安定してお届けするために、生産性を高めるための設備である「自動キムチ充填装置」を、地元町工場25社連携の共同受注プラットフォームである「タカツクラフト」へ依頼し、協力して地域産業発展にも寄与しています。

目標13「使用する容器の見直しと効率化」

 プラ容器・PP袋など使い捨て包材を、再生可能な植物原料由来の素材へ転換しました。使い捨てプラスチックを85%削減する目標は2021年に達成し、同年11月に川崎市第10回スマートライフスタイル大賞を受賞しました。また地元の顧客に向け、お持ち帰り専用容器K-Potをタカツクラフトとともに協議、開発し、脱プラスチックをさらに進めています。

3. SDGsの取り組みを始めたきっかけ

 年配の農家の方々が丹精こめて、懸命につくっている野菜類を、不要な部分とは言え、捨ててしまうことが「もったいない」と思ったことがきっかけとなっています。まずはできることからと、キムチ生産の際に破棄していた原料野菜などの端材を野毛山動物園へ寄付することから活動が始まりました。

 国籍を問わない平等な雇用に関しても、もともと在日韓国人が地元に入り混じっている土地柄の中、お互い助け合う様子を見てきたことから、「当たり前のこと」として取り組んでいます。渥美社長のSDGsへの取組みは、このように「できることから始めればよいのだろう」とごく自然体です。

4. SDGs活動の成果

  2021年4月に「かわさきSDGsゴールドパートナー」に認定され、2022年10月には、幅広い事業者の参考となる優れた取組であるとして、かわさきSDGs大賞を受賞しました(かわさきSDGsパートナー2,400者中44団体応募からNo.1に選ばれました)

 SDGsへの取組みによって、社員の意識も変化してきました。見栄えからプラスチックパックでないとダメ、という包材に対しての意識も変わり、今では地産地消野菜キムチやお弁当メニューの考案など、社員からのSDGs取組み提案も増えてきています。

 当社の取組みがメディアや情報誌等を通じて紹介されたことで、認知度が一層高まりました。その結果、同業者からの相談も増え、異業種との思いがけない交流や地元企業とのさらに深い結び付きなど様々な形での連携も広がりました。

5. 地元ステークスホルダーとのさらなる連携強化へ 

 

①「のらぼう菜」等に続く地場野菜のさらなる活用を図るべく、地元JAや農家さんとの連携強化を図っています。

②プロバスケットボールBリーグ所属の川崎ブレイブサンダース様はSDGsに積極的に取り組んでおり、SDGs活動を通じた交流が育まれています。今後もイベントでの協業等でお互いに協力していきたいと思います。

③地域交流の一環として、工場見学とキムチづくり体験を定期的に実施しており、好評を博しています。また地元高校生インターンシップの受入れで、若い世代への地元企業に対する認知を広げています。これらの地元密着活動を今後とも継続、推進していきます。

6.SDGs活動を通じてわかったこと・今後の課題 

 SDGs活動でより深まった地場野菜の活用と地産地消の取組は、「美味しい野菜を食卓に届けたい」という当社の思いにまさに合致していることや、企業のあり方、いわゆる「世のため人のため」という基本的な事がSDGs活動を通じて再認識できたと強く感じています。

 今後は、SDGs活動取組のきっかけになった野菜の端材に関して、ロス削減に留まらず、アップサイクル(循環的再利用)へと繋げていきたいと考え、公益財団法人川崎市産業振興財団や関連企業・大学などとの連携等をさらに強化していくつもりです。

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