関東学院大学講義『利用者視点で学ぶ情報システムの導入』
2026年6月22日、関東学院大学にて、『利用者視点で学ぶ情報システムの導入』と題して鳥生英俊会員による特別講義が行われました。

講義のゴール
本講義「システム購入・使用者の実務 ~ITシステム活用によるカフェの業務改善に学ぶ~」では、 企業の情報システム導入を“利用者側の視点”から理解することを目的とし、以下の4点を到達目標とした。
- 情報システムが企業活動にどのように関わるかを理解する。
- システム導入プロセス(現状把握・要件定義・選定・導入・運用)を説明できるようになる。
- 利用者側の視点で課題整理や要件検討の思考プロセスを体験する。
- 論理的に判断し、意思決定する力を養う。
講義の主な内容
講義では、架空のカフェを題材に、業務改善に取り組むストーリー形式で進行した。
1. イントロダクション
- システム導入の全体像
- 学習目標と評価基準の共有
- カフェの現状(混雑、注文・会計の遅延、在庫管理の不備など)
2. 業務理解と課題発見
- 業務フロー(来店→注文→会計→調理→提供→片付け→在庫→発注)を分析
- 「待ち」「二度手間」「ムリ・ムダ・ムラ」を観察
- 個人ワーク1:業務課題を3つ挙げ、根拠を説明
3. 要件定義
- 機能要件と非機能要件の違い
- POS、在庫管理、売上分析、予約管理などの機能例
- 個人ワーク2:必要な機能を3つ選び、目的・KPI・運用イメージを記述
4. システム選定
- RFP(提案依頼書)の役割
- 比較観点(費用、機能、操作性、サポート、拡張性など)
- 3社の候補システム(A/B/C)を比較
- 個人ワーク3:最適なシステムを1つ選定し、理由を説明
5. 導入・運用とトラブル対応
- トラブル事例(POS操作難、データ同期不良、在庫入力漏れ、旧システムへの回帰)
- 原因分析(なぜなぜ分析)
- 一時対応と恒久対策の整理
受講された学生からのコメントや反応
- 以前は、特定の業界やシステムの知識を深めることだけが専門家への道だと考えていました。しかし、講義で紹介された「業務の観察から課題を言語化し、優先順位をつけて解決し、運用まで責任を持つ」というプロセスは、IT業界に限らず、サービス業や製造業、あるいは事務職であっても必要とされる「共通のOS」のようなものだと認識が変わりました。
- 私はこれまでITの仕事はシステムを作ることが中心だと思っていたが、利用者の立場で課題を発見し、最適なシステムを選ぶ仕事もあることを知った。将来どのような職業に就いても、課題を見つけて論理的に解決する力が重要だと感じた。
- 立ち話も立派なコミュニケーションだという話がありましたが、昔はタバコがこの役割を持っていたのではないかと思った。だからこそ昔の人はタバコが当たり前だったのではないかとも思う。
- 自分の努力次第で今からでもいろいろな道へと進めるということを気づけた。
- マネジメントの勉強に興味が湧きました。





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