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令6会同期会座談会 同期会の力でつながりを広げ、未来への道標を築く

神奈川県協会では伝統的に同期会があり、令和6年も『令6会』が発足致しました。毎月定例会という形で、先輩診断士の話を聞く機会などを企画しております。また同期が自身の専門分野等について話す機会や、座談会という形でコミュニケーションを取る機会も提供することで、同期同士の親交を深める場としても機能しております。今回は、『令6会』の同期メンバー4人の座談会を催し、発足から約半年ほど経過した時点での率直な感想をお伺い致しました(写真左より野島啓佐(独立)、森田真理子(企業内)、清水政樹(企業内)、松田陽介(企業内 ※本企画のファシリテーター)。佐部利彰人(企業内)は紙面での提供内容を掲載)。
[座談会 実施日2024年12月16日(土) 横浜 かながわ県民センターにて]
●現在のお仕事や専門分野の活動を教えてください。
野島:独立診断士として活動しております。診断士としては、現在創業支援や補助金の仕事、また協会内の未病プロジェクトに参画し、神奈川県と市町村、企業との未病、フレイル関連製品のマッチングや製品実証会の運営に関わっております。診断士以外の仕事としては、前職が介護関連だった為、介護職員初任者研修の講師や、小規模ではありますが古物商として古着販売事業をしております。

森田:証券会社で相続事業承継担当の専門部に所属をしております。研究会は事業承継の研究会に入っています。

清水:電機メーカーの渉外部門に所属し、財界活動のサポート業務を担当しています。それ以前には、通信機器の事業部門で商品企画や営業企画の業務に携わっていました。

佐部利:フィルムメーカーに勤務しています。これまで生産技術開発、生産工程のDX推進等を経験し、現在はバイオインフォマティクス研究及び生成AI研究に従事しています。
●中小企業診断士を目指したきっかけについて教えていただけますか。
野島:前職時に医療法人で経営幹部として働いており、より体系的な経営の知識が欲しかったことと、40歳を過ぎ、今後の人生を考えた際に、より広範囲に自分の知識や経験を生かした仕事をしたいと思い、その一つの方法として、中小企業診断士を目指すこととなりました。その為、2022年末に前職を退職し、2023年は診断士試験一本勝負で挑み、2024年5月に診断士登録となり、9月に法人設立し、現在に至っています。

森田:私も仕事柄、対象は経営者の方なので、経営者と話すのだったら経営のことはわからないと社長と話せないと思い、中小企業診断士の名前を思い出して受験をしました。ロジカルシンキングなんてやったことなかったですが、勉強で学んだことはそばからどんどん使えました。会社が法人に注力をしていくということになりましたが、勉強する前だったらちょっと躊躇していたかもしれません。経営理論について分かっていて良かったなと思いました。

清水:企画の業務を進める中で、役割が広がり、商品だけでなく事業全体を見る必要性が生じました。それをきっかけに、経営全般について学びたいと思うようになりました。さらに、学ぶからには具体的な目標があった方が良いと考え、中小企業診断士の資格取得を目指しました。

佐部利:過去の職場の上司や、他部署で活躍している会社の先輩が診断士で、幅広い知見を得るため勉強になる、必ず役に立つ、と勧められて受験をしました。
●受験生・養成課程時代に想像していたこととの違いは何かありますか。
野島:診断士試験に合格することがまずゴールだったのですけど、実際に診断士として活動するとなると、結局合格がスタートで、そこからより広く深く知らないといけないので、なんかもう一生勉強しなきゃいけないのだなって今ちょっと若干おののいていますね。

森田:私は養成課程出身ですが、受験している最中に、受かっただけじゃ絶対通用しないと思いました。私の場合はいろんな部署を経験することもなかったので、なおさら受験だけじゃやっぱり駄目だと思って養成課程に行きましたが、資格を取った後尚更感じています。

清水:中小企業診断士は、社労士のように独占業務に関する規定がないため、活動範囲が非常に広く、多岐にわたると感じました。

佐部利:診断士になったらそれぞれ個人で活動するものと思っていたのですが、診断士同士のネットワークが強く、お互いに盛り上げていく雰囲気があるということを感じました。
●神奈川県中小企業診断協会に入会した理由や、入会後の感想をお聞かせください。
野島:生まれも育ちも神奈川県横浜市の為、合格したら入会するのは神奈川県一択でした(笑)。実際に入会してみて、オープンフラットを掲げる神奈川県協会の方針と実践は素晴らしく、初年度入会者に対しても、多くの機会や出会いを提供してくださっており、先輩診断士も多彩な知識や経験を惜しみなく伝えてくださるので、とてもよかったと感じています。ただやはり自分自身で行動を起こしていかないと、機会や出会いには巡り合えないので、機会を頂ければ、今後も積極的に協会の活動を行っていきたいと思います。あと“さん”付け文化ですね。先生と呼びあわない、やっぱりいいですよね。

森田:養成課程時代にいろんな協会の特徴を先輩に何となく聞いていたのですがやっぱり神奈川県は評判通り本当にフラット親しみやすいっていうのが一番感じたことです。神奈川県協会で発足したばかりの事業承継系の研究会に元々入ることになっていたので、そのまま神奈川の協会に入りました。入ってみてやっぱりよかった。本当に自由に交流ができて診断士の仕事ってもうほぼ人脈だなと思っているので、そういう意味では他の協会よりも人脈を作る上ではいいのではないかと思います。

清水:さまざまな人との交流を広げたいという思いと、地元に何か貢献したいという気持ちから、神奈川県協会に入会しました。入会前から「とてもオープンな雰囲気」と聞いていましたが、実際に活動を通じて、その印象をさらに強く感じています。

佐部利:スプリングシンポジウムに参加して、些細な悩みにも温かく答えてくれる先輩診断士の方が多く、この雰囲気であれば安心してやっていけると思ったため入会しました。入会後もその通りでした。
●同期会の魅力をどう感じておりますか。
野島:同期会内のそれぞれの方々の知識や経験は千差万別ですが、診断士という共通の部分があるおかげで、自分の知らない分野の方々と自然と繋がり、その一つ一つの出会いがとても面白く、勉強になり、また、先輩診断士とのつながりもでき、診断士としての活動をリアルに教えて頂けるので、同期会は診断士になったばかりの方の道標だと思います。

森田:私も同じです。同じ期に入会したっていう共通点もあるものの、非常に多彩なバックグラウンドを持っていて、全然自分が知らない分野の方とお知り合いになれてそういった中から自分が刺激を受けつつ、自分の進む方向性がだんだんできてくるのではないか思います。さっき道標と皆さんおっしゃっていましたけど自分の行く先の本当に参考になるいろんな方と会えることが魅力かなと思います。

清水:同じ入会時期のメンバーが集まり、主体的に活動しやすい場があることが、同期会の魅力の一つだと思います。
●令6会の特徴についてどのように感じておりますか。
野島:多彩な方々ばかりで、勉強会の講師をやってくださる方や、協会内の様々なプロジェクトにも初年度から関わっている方も多く、積極的で行動力のある方ばかりなので、参加するだけで勉強になったり、刺激を受けられたり、診断士の原石を集めた宝石箱みたいな会です。

森田:とにかくいろんな方がいるので行くと迎え入れてくれるじゃないですか。敷居の高さみたいなのもなく、気兼ねなく行けて、いろんな方がいるので何かしら刺激を受けられるというのが私の感じる特徴です。

清水:現在、勉強会の運営委員を担当しています。勉強会の講師は令6会のメンバーにお願いする方針で進めています。声を掛けると皆さん積極的に引き受けてくださり、とても助かっています。このような前向きで協力的な姿勢が、令6会の特徴だと感じています。
●協会や同期会でやっていきたいことについて
野島:協会や同期会での活動は、多くの診断士との出会うきっかけとなり、そのきっかけから多くのことを学べることができます。しかしそれを得るには、自分から行動を起こすこと、頂いた役割を責任をもってこなすことが大事だと感じています。今後も協会や同期会の活動を通じて、自己研鑽をすると共に、そのきっかけをくれた協会や関わる方々に、少しでも恩返しをしていきたいと思っています。

森田:私も4月から独立して動けるようになるので、本格的にガッツリ2年ぐらいはもう何でもやろうかなと思っていて、運営も含め、GIVEできるものに関しては積極的に何かお伝えできることがあればやっていきたいなと思っています。

清水:令6会の中で情報係も担当しています。今年からコミュニケーションツールとしてkintoneが導入されましたが、ほとんどのメンバーにとって慣れないツールで、まだ十分に活用されていません。kintoneは今後、協会内で利用シーンが拡大していくと思われます。普及活動にも力を入れて、令6会での活用が進むようにしたいと考えています。
●最後に自分の強みと今後の抱負を教えてください。
野島:元々医療・介護分野の仕事をしており、今後さらに高齢者が増え、介護需要が増える中で、その分野での知見をさらに広げ、創業支援や経営支援を行い、地域社会に貢献出来ればと思っています。いつか自分で介護事業を行いたいとも思っています。

森田:とりあえず何でもやることと、あとはやはり専門分野である相続事業承継ですね。この分野は国が力を入れていてだいぶ改善されたように見えていますけど実はまだまだなので、今後10年ぐらいは注力してやっていきたいと思っています。相続以外にもいろいろやりたいなと思っています。

清水:企画業務の経験を活かし、イベントやセミナーなどを企画していきたいと考えています。例えば、企業内診断士は中小企業の経営者と直接話す機会が少ないため、対話を通じて経営者の考え方を学べる機会を提供できればと思っています。

佐部利:複雑な問題についても粘り強く向き合い、解決する糸口を見つけられること。まだまだ診断士としての実力も経験も不足していますが、しっかり学び一人前になれるよう頑張ります。
【松田 陽介】