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令5会同期会座談会

◆多彩な同期会メンバーの紹介
左から前田 浩光(独立)、塩津 進(独立)、井上 雅之(独立)、窪田 紀子(独立)、竹岡 靖真(企業内)、花村 大祐(企業内)
神奈川県協会では伝統的に同期会があり、令和5年も『令5会』が発足致しました。毎月定例会という形で、先輩診断士の話を聞く機会などを企画しております。また同期が自身の専門分野等について話す機会や、座談会という形でコミュニケーションを取る機会も提供することで、同期同士の親交を深める場としても機能しております。今回は、『令5会』の同期メンバー6人の座談会を催し、発足から約半年ほど経過した時点での率直な感想をお伺い致しました。
[座談会 実施日2023年12月16日(土) 横浜 かながわ県民センターにて]
●現在のお仕事や専門分野の活動について教えていただけますか。
花村:企業内診断士として、現在は製造業の営業職に従事しています。診断士の仕事は副業で行っており、神奈川協会で同期会の会長も務めています。補助金関連の業務を2件ほど手がけており、診断士活動の初歩となっています。

竹岡:私も企業内診断士です。ITメーカーで働いており、現地法人の管理・企画を担当しています。診断士としては、花村さんと同様に補助金関連の業務や実務従事的なことを行っています。

窪田:税理士を開業しつつ、診断士も開業しています。税理士がメインの業務ですが、診断士としての人脈や知見を活かし、何かできればと考えています。特に再生承継の分野に興味を持っており、研修を受けたり人脈を広げたりしています。

塩津:診断協会と診断士会に所属しています。まだ1年目なので、様々なことにチャレンジしています。小規模事業者持続化や事業再構築などの補助金の申請支援などを行っており、元々ITメーカーにいた経験を活かし、中小企業のIT化の支援もしています。

前田:独立診断士として活動しています。協会では理論政策更新研修の運営や来年度の講師探索を行っています。かながわ士会にも所属しており、補助金申請支援や金融機関連携のプロジェクトに入り、活動しています。最近、日本生産性本部の養成課程の先輩診断士と一緒に仕事をする機会があり、チャネル開拓が課題でした。

井上:大学の教員をしながら診断士の活動も行っています。大学ではAI・データサイエンスを教えており、診断士活動ではビジネスキャリア検定2級の試験委員を務めています。また、ビジネスコンシェルジュ東京での海外企業の東京誘致や補助金の申請支援、さらに執筆業務も行っています。
●診断士を目指したきっかけについて教えていただけますか。
花村:製造業の営業をしていた際に、中小企業が抱える様々な問題に気づきました。お客様から機械以外の相談を受けることも多く、診断士という職業を知りました。それが診断士を目指すきっかけとなりました。

竹岡:以前から興味はありましたが、コロナによる在宅勤務で時間ができたことから、診断士資格の取得を決意しました。副業が許される環境も後押ししました。

窪田:公認会計士事務所で働いている中で、税務だけでなく、もっと幅広い話ができたらと思いました。また、良い会社が残念な結果になるのを見て、力になりたいと思ったのがきっかけです。

塩津:60歳定年を迎え、次に何をするか考えていたところ、これまでの経歴を考えると、診断士が適していると思いました。それが診断士になった理由です。

前田:50歳代後半になったとき、定年後を見すえて今後どうするかを考えたのがきっかけです。直接的に社会課題に取り組める活動がしたいと思うようになっていたのと、日本企業の生産性が世界の中で低いことに問題意識を持っていたので、会社勤務時代に品質保証で取り組んだ現場改善の経験を活かしたいと考えました。その時、活動を通して人が変容するという経験が原動力になっています。

井上:人事異動で通勤時間が長くなり、その時間を有効活用し、定年後も社会貢献していこうと考えたからです。コロナ感染症拡大後は、在宅勤務で勉強時間が確保できたこともあり、診断士資格を取得できました。
●神奈川県中小企業診断協会に入会した理由や、入会後の感想をお聞かせください。
花村:協会に入った理由は、春のシンポジウムに参加したことと、養成課程の先輩が所属していたことが大きいです。入会後の感想としては、第一印象通り親しみやすい協会だと感じています。

竹岡:社内の先輩が神奈川協会に所属していたことと、東京協会のイベントに参加して人の多さに驚き、神奈川協会の方が規模感としても良いのではないかと感じた点です。入会後はオープンでフラットな雰囲気があり、交流しやすいと感じています。

窪田:生まれも育ちも横浜で、事務所も横浜にあるため、神奈川協会に即入会しました。

塩津:東京協会より人が少なく、住んでいる川崎に近い神奈川協会を選びました。先輩のアドバイスも参考にしました。入会後は、「先生」と呼び合わない文化が良いと感じています。

前田:横浜に住んでいて、地元というのが大きいです。東京協会は人が多いと聞いていたのと、二つ掛け持ちするほどの魅力を感じなかったので、神奈川協会だけにしました。入ってみて、「さん」付けの文化が良いと感じています。

井上:昨年は実務補習の先生が東京協会所属だったため、東京協会に入りましたが、自宅が横須賀市にあるため、今年から神奈川協会に入りました。入会後は、「さん」付けの文化が堅苦しくなく良いと思います。
●両会長から同期会のテーマについて教えていただけますか。
花村:これまでの理念「お互いが学び合う」「同期間の交流」を継続したいです。昨年度との大きな違いは、リアル対面が復活していることです。リアルとオンラインの両方で、リアルにも比重を置きたいと思います。

竹岡:今年は「リアル」に加え、「オンライン」も大切にし続けたいと思います。また、先輩や後輩との縦のつながりも意識し、令和会のような取り組みも行いたいと考えています。
●次に、同期会の存在についてどう感じていますか。
花村:診断士になったばかりの頃は知り合いも少ないので、同期会は心強い存在です。診断士活動のスタートに役立ちます。

竹岡:同じ同期と月1回会える場があるのは良いことです。このような場がなければ、なかなか交流が広がらないでしょう。活動のペースメーカーになります。

窪田:協会活動の第一歩として、敷居が低くてありがたい仕組みだと思います。

塩津:一緒に悩んでいる仲間として同期会は良い場所です。診断士は何でもできるので、最初は何をやって良いかわからないものです。企業勤めは生業があるので良いですが、独立だと「今日から何するの?」となることもあります。先輩の成功話も参考にはなりますが、同じステージの人と情報交換できるのは良いところです。また、飲み会も楽しみの一つです。

前田:同じような状況にある人がいるので、同期会は診断士活動の基盤になります。縦だけではなく、横につながっていると別の情報も入ってくるなど、メリットがあります。活動の第一歩としては良いです。

井上:同期会は切磋琢磨する同級生のようなものです。自分の活動が同期と比べてどうかを測る物差しにもなります。また、本音の話は文章には落ちていないので、リアルな情報交換の場所にもなります。
●2024年の診断士としての抱負を教えていただけますか。
花村:補助金申請支援をきっかけに、会社全体を見てほしいと言われることが増えました。2024年は自分の得意分野に特化した支援を通じて、会社の成長を支援したいと考えています。

竹岡:初年度なので、補助金申請支援や協会の活動など、好奇心を持って色々と取り組みたいです。企業内での副業なので、バランスが難しいと感じています。

窪田:税理士と診断士の両方の仕事でシナジーを生み出したいです。PMI研修を受けたので、その方向で進めたいと考えています。また、ゴルフで煩悩切りをしたいです。

塩津:現在は事業として成り立っていないので、今年度は無償でも実績作りを優先したいです。4月からは収益を生む活動も始めたいと考えています。平日の昼間は暇なので、稼働率を改善したいです。6次産業化支援の食プロを受講しているので、地方と都会をつなぐようなプロジェクトを1件でも始めたいと思っています。

前田:3年目に法人化を目指しています。これまで活動を抑え気味だったので、これから始まる専門家募集や法人会への加入など、色々なことにチャレンジして、チャネル開拓を進めたいです。経営者と話す機会がなかなか無いので、増やしたいです。

井上:大学でAI・データサイエンスを教えておりますので、中小企業へのAI導入などに貢献できればと考えています。また、ホームページを開設し、販路開拓を自分自身ですることで、そこで得たノウハウを中小企業の販路開拓に活用できればと考えております。さらに、継続的に執筆活動にも力を入れたいです。
●最後に、協会活動について教えていただけますか。
花村:テクニカルショーヨコハマ(テクヨコ)の事務局を担当しているので、そこに重点を置きたいです。本業が製造業なので、展示する会社が本業の顧客になる可能性があります。

竹岡:同期会の運営や研究会、テクヨコには参加します。機会は多いので、本業とのバランスを考えながら活動していきたいと思います。

窪田:再生承継研究会とはとば会にのみ参加していますが、他の活動とのバランスを考え、協会の活動には積極的に参加していません。

塩津:診断士フェスタやテクヨコの経営相談員をします。士会や研究会には4つ入っています。特に、かながわ補助金研究会では研究会の中に令5会だけの勉強会もやっています。

前田:理論政策更新研修の運営と講師探索以外には、経営相談員としてテクヨコに参加します。講師探索は、小規模企業だと本業が忙しいため、講師依頼を断られることもあったりしますが、ユニークな企業や独自の支援活動をしている企業・団体を発掘する楽しみがあります。AIビジネス研究会と神奈川モノづくり応援隊にも参加しています。いずれも、会員の発表に対して、様々な視点から議論するので、視野が広がる点が良いと思っています。

井上:診断士フェスタや広報部の活動に参加しています。また、私もテクヨコの経営相談員をする予定です。研究会は湘南診断士ネットに所属しており、その中のAI分科会で、私が執筆した同友館「企業診断」12月号特集記事について読書会を実施しました。また、同期会の勉強会で、記事の内容を一部共有する予定です。
【司会・構成 井上 雅之】