連載企画 展示会に行ってみよう (1)カフェ・食品見本市に行ってみた
企業内診断士が自分の本業の電機業界とは異なる業界の展示会を見学に行ってみて、新たに得られた知見などをレポートします。第1回目は2025年7月16日(水)~18日(金)にかけ、東京ビッグサイト南展示棟1~4ホールにて開催されました、カフェ・ベーカリー・スイーツ店舗向け専門展「CAFERES JAPAN 2025」と同時開催の日本食・日本伝統食品・麺産業向け専門展「JAPAN FOODS WEEK 2025」のレポートをお送りいたします。
1.展示会の概要
期間中の来場者は例年約45,000名で、業界関係者を中心に、食品・飲料メーカー、流通業者、バイヤーなどが全国から来場します。出展社数は約400社で国内外の食品関連企業が参加し、CAFERES JAPAN 2025ではカフェとフードドリンクのショーに、JAPAN FOODS WEEK 2025では国際発酵・醸造食品産業展、次世代ラーメン・うどんEXPO、インバウンドフードビジネスEXPOの3分野でブースを構えます。
入場料は事前登録すれば無料です。ブースの規模はCAFERES JAPAN 2025が全体の約55%(うちカフェが約50%)、国際発酵・醸造食品産業展が約25%、次世代ラーメン・うどんEXPO、インバウンドフードビジネスEXPOはそれぞれ約10%ずつと、カフェのエリアが大半を占めます。
2.来場客に提供できる出店者側の価値
機器のデモや食品の試食でリアルな魅力を伝えること、直接の商談機会の創出および国内外の販路の開拓にあります。展示しているものは食品や調理機だけに限らず、食品のスマート製造監視の最新技術、飲食店がDX化を進めるためのPOSレジやインバウンド客に対応できる外国人人材を紹介するシステムなど、中小企業診断士としても関心が高い展示がたくさんありました。
3.AI とIoTを活用したDXの実施例
飲食サービス業におけるDXで、業務改善や顧客価値の向上につながる展示の例を示します。
①カフェ分野でのAIの活用
コーヒーの協会基準に基づき、欠点豆をAIが瞬時に識別・選別でき、選別作業の省人化・効率化
を実現したコーヒー生豆AI自動選別機や、顧客の好みに合わせて抽出条件を記録・最適化し味の再
現性とパーソナライズを両立するAI抽出プロファイル管理システムなどが紹介されていました。
②発酵・醸造食品でのIoT技術の活用(中小企業向けの低コストなシステム)
発酵環境(温度・菌活性等)をセンサーで監視し、AIと連携して最適な発酵条件を維持するシス
テムで、日本酒や味噌などの製造に導入を目指します。日本酒「獺祭」で導入され伝統技術と先端
技術の融合で注目を浴びましたが、まだ導入事例は少なく技術の改善や市場拡大の余地は大きそう
です。中小企業と協力し、そのノウハウを基に大手企業がDX化の技術開発を行っているようです。
③ねこ型自動配膳ロボットによる人手不足解消
すかいらーくグループが約3,000台を導入したBellaBot(ベラボット)ですが、開発は中国のPudu Robotics社で国内展開はソフトバンクロボティクスが総販売代理店です。Pepper(ペッパー)の販売は振るわなかったようですが見事にリベンジしています。国内向けに商品の仕様改善も行っており、あの愛らしいキャラクター性のカスタマイズはやはり日本人ならではですね。人手不足解消以外に小さなお子様を持つ新たな家族層を獲得できる効果があったようです。

4.まとめ
飲食業界の展示会とのことで食材や調理機器が展示の中心ではありますが、最新のテクノロジーの活用以外にも各企業のマーケティング、人材活用などでも新たな知見が得られました。次回も展示会でレベルアップしてまいります。
【飯島 利幸】




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