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診断士インタビュー
漆間聡子さん
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令和を築く診断士「仲間と共に、経営に幸せをプラスする診断士」

今回は、コンサル会社の代表取締役社長を務める漆間聡子様にお話を伺いました。漆間様からは、複数のコンサルタントを束ね、各々の強みを発揮させていく上での心構え等といった、読者の皆様にも大変参考になるお話を頂きました。是非、最後までご覧下さい。
<プロフィール>
・独立診断士
・2017年診断士登録
・(株)ビーノコンサルティング代表取締役社長
・顧客企業のウェルビーイング経営を支援している。
●会社開業に至るまでの経緯を教えて下さい。
元々は大手電機メーカーグループのSEだったのですが、職場環境に起因して同僚が離職したり、体調を崩すのを間近で見て、キャリアコンサルタントの資格を取って、彼らの相談相手をするようになりました。そうした相談に乗る内に、個々人に対する支援だけでなく、組織自体をより良くする必要性を感じて、大学院でMBAを取得して、2017年に中小企業診断士登録をしました。暫くは個人事業主として活動してきましたが、2019年に大学院時代に知り合った中小企業診断士仲間と共にコンサル会社を立ち上げました。
●会社ではどんな支援を行っているのでしょうか?
私達は顧客企業のウェルビーイングを高める支援をしています。具体的には、独自のメソッドを用いて、企業体力(フィジカル)、従業員等のステークホルダーの精神衛生(メンタル)、商品・サービスの売上等を通じた社会への貢献(ソーシャル)、という3つの視点から顧客企業を分析します。そしてこれらがよりバランス良く、より高いレベルになる様、支援していきます。顧客企業の経営に少しでも幸せがプラスできれば、そう願っています。
●コンサル会社を運営する上で、留意している点はありますか?
私達自身がイキイキと働ける職場にしたいと思っています。その為にも主体性、成長意欲、相互リスペクトという3つの行動理念を作り、この理念に共感してくれる仲間と一緒に仕事をするようにしています。相互リスペクトについて言うと、複数のコンサルタントが各々の視点で顧客企業を分析し、一つの戦略として纏めていきます。その戦略を元にした戦術の遂行を専門家が具体的に行っていきます。こうした一連のプロセスを進める上で、メンバー同士がリスペクトし合っている事は必須だと思っています。
●色々な資格を取得されているのはご自身の成長意欲の表れですね。
私は診断士、キャリアコンサルタント以外にも、ポジティブ心理学コンサルタント等幾つかの資格を持っています。プロジェクトを進める上で必要だったというのもありますが、その多くは人事・組織に関する専門性を向上させたかったからです。診断士とのシナジーという観点で言いますと、診断士は経営全般を俯瞰して、課題を特定し、経営戦略を策定する事が出来ます。一方、その戦略を戦術レベルに落とし込んで、具体的に課題を解決していくには、一定の専門性が必要になります。この両面を持ち合わせる事で、一気通貫の支援する事が出来ます。ただ一人の専門性で解決できる課題は限られます。診断士のネットワークを活用して、多様な専門を束ねる事もとても大事な事だと思います。会社を設立したのもこうした想いが背景にありました。
●人事組織といった専門以外で、ご自身の強みは何だとお考えでしょうか?
ある分析によると、私の性格的な強みは、順に親切心、大局観、創造性だそうです。大局観や創造性には納得感がありましたが、一番の強みが親切心というのには、当初多少違和感がありました。しかし今、10名以上のコンサルタントを束ね、共同しながらプロジェクトを円滑に進めていく上で、とても重要な強みであると、前向きに受け止めています。
●後進の診断士に向けてメッセージをお願いします。
先が読めない時代です。5年後、10年後迄見通して計画しても、中々その通りに進まないでしょう。そんな時代だからこそ、自分の専門性を磨くのと並行して、人の力を借りる、仲間を作る事が重要になっていると思います。仲間の力を借りる事も含めて、自分の強みを活かして、顧客企業の役に立ったと実感できた時が、診断士としての一番の幸せだと思います。沢山の幸せを感じられるよう、お互い頑張っていきましよう。
●終わりに
インタビュー中、漆間様から「仲間」という言葉をよく聞きました。仲間と一緒になって、顧客企業に向き合う漆間様の姿を想像しながら、私自身、協会内他診断士等の事をもっとよく知り、仲間として協力し合える関係を作っていきたいと改めて思いました。
【小泉 孝朗】