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診断士インタビュー
水野素子さん
会員

令和を築く診断士 「未来に向けた先端産業を育てたい」

「令和を築く診断士」では、様々な分野で活躍している協会員の方々をご紹介しています。今回は現在参議院議員として活躍している水野素子さんにお話を伺いました。中小企業診断士であり国会議員でもある水野さんならではの活動をお話し頂きました。
プロフィール
・2010年診断士登録
・JAXAを経て参議院議員
●中小企業診断士を取得したキッカケを教えてください。
私は94年に旧宇宙開発事業団(現JAXA宇宙航空研究開発機構)に入社し28年間勤務しました。国際宇宙ステーションをはじめとしたNASA(アメリカ航空宇宙局)等との国際交渉や、国連での宇宙ゴミ対策のルール検討、法務課長として宇宙活動法(宇宙ビジネス許認可制度)の草案検討などを担当しました。
約20年前に宇宙ビジネス支援の先駆けの宇宙オープンラボの企画立上げ・とりまとめを担当した時、応募企業の財務諸表の分析ができず、アドバイザーだった中小企業診断士の話を聞いて興味を持ち、ベンチャー支援に役立てるために資格を取得し2010年に登録しました。出産を挟んだ試験勉強で大変でした。
●現在の活動について教えてください。
昨年7月から参議院議員(神奈川県選出)となりました。JAXAでの経験と中小企業診断士ならではの視点を活かした活動として、京浜工業地帯を未来を日本の拓くイノベーションセンターにする政策を提言したいと思っています。
また、有志の仲間と”種子島宇宙芸術祭”というイベントを企画し地元自治体と連携して立ち上げた経験から、神奈川で宇宙を基軸に社会や子どもたちを元気にする事業を実現したいと思っています。
神奈川県協会で複数の会に参加していますが、メーカーのエンジニア出身の方がその経験をもとに活躍されているお話を聞いて勉強になります。私はプラットフォームとして、皆さまのいろいろな経験やご意見をもとに産業政策どの政策を訴えて実現していくことでも貢献できればと考えています。
●神奈川県協会にどのような印象をお持ちですか?
多彩で好奇心がある未来志向の会員が多いと感じます。神奈川は横浜をはじめとした歴史や文化や産業、京浜工業地帯、県西は農業漁業が盛んで、様々な光景が見られますよね。そういう環境だからか神奈川県協会に所属している皆さまの関心領域や経験の多様性を感じることが多々あります。
私は政治家ということで敬遠されてしまうのではないかと最初は不安もあったのですが、研究会に参加して、「未来を良くするために色々変えていこうという雰囲気が良いな」と思うと同時に、未来をよくする政治に変えたいとの私の思いにも共感いただき、仲間に加えて頂けてすごく嬉しいです。
●今後の抱負を教えてください。
“宇宙開発の最先端産業を生かして神奈川から技術立国日本で経済成長”を第一として活動しており、未来に向けた先端産業を育てたいと考えています。診断士の皆さまや地域の皆さまと神奈川からそういったモデル事業を起こしたいと考えています。
JAXAに居て”失われた30年”を間近で見てきて、産業が競争力を失っていくのは技術だけの問題だけではなく政策や政治行政などの問題もあると認識しています。いま神奈川県協会での活動でモノづくりに精通した方々が色々なことを教えてくださるので、そういうものを基にモノづくりをしているベンチャー企業や中小企業がどうやったら伸びるかという提案していきたいです。モノづくりに限らず、農業や漁業、あるいは教育、ジェンダーフリーなど、皆さまが経験し感じておられることを教えて頂き、自身の活動に役立てていきたいと思っています。
【具志堅 智彦】