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診断士インタビュー
小倉仁志さん
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診断士の匠「自分なりのコンテンツを作ろう!」

診断士として長くご活躍されている先輩から、その経験やノウハウを学ぶ『診断士の匠』。今回は独立診断士であり神奈川県協会の会長を務めたこともある小倉仁志さんにお話を伺いました。
プロフィール
・独立診断士
・1993年診断士登録
・有限会社マネジメントダイナミクス 社長
●お仕事内容やご経歴について教えてください。
現在コンサルタントをしています。もともと外資系材料メーカーの社員としてお客様に製品を使ってもらうための技術的なアドバイスをしていました。そのとき文字だけではなく、当時としては珍しいツリー図を使って説明したところ、お客様から非常に分かりやすいと喜んでいただきました。
そのあとコンサル会社に転職してコンサルをしていたのですが、ここでもツリー図を使うと好評でした。このツリー図を「なぜなぜ分析」という形に体系化しました。これがセミナーでも好評で、そのおかげで執筆出版する機会もいただきました。海外での改善指導も含め色々な経験を積んだあと独立しました。
現在コンサルをしているお客様の業種は幅広く、解決しなければならない問題も様々ですが「なぜなぜ分析」の考え方をベースに課題解決をしています。
●診断士になって良かったことはありますか?
診断士になったあと、協会の理事や会長を務めました。様々な経験や意見を持つ人と一緒に、新たな仕組みを作り上げるのは苦労の連続ですが、大変勉強になりました。協会は会社組織とは違い、会費を納めている会員全員のものです。みんなに納得してもらわないと前に進められません。でも、そういった経験が今のコンサルタントの仕事にも活かせています。
●仕組みづくりで特に印象に残っていることは何ですか?
テクニカルショウヨコハマ(以下テクヨコ)です。2007年、テクヨコに県協会として初めてブースを出しました。その当時は、正直高校の文化祭みたいなレベルでパネルボードを置いただけでした。これじゃあお客様は来ないよねということで、売上拡大・生産性向上・人事労務・創業の4つの観点で相談を受けられるようアンケートを作りました。そのとき、ほかの理事はほとんど手伝ってくれなくて、人の手配やらブースのレイアウトや飾りつけを、全部私一人でやって結構ヘトヘトになりました。ただ、それで仕事の中身がよく分かって勉強になりました。
その翌年、1人でやるのはもう限界と判断し、委員会組織を初めて県協会に作りました。委員会組織で対応した初年度の2008年はお客様が22名でしたが2009年には69名まで増えました。2008年当時の委員会は、ほとんど40代くらいの同年代の集まりでした。テクヨコが終わった後、このまま委員会を解散するのは勿体ないということで、「かながわ☆はとば会」を発足しました。
●神奈川県協会の魅力を教えてください。
やはり色々な方が仰っているようにオープン&フラットの雰囲気です。特に派閥もありませんし、上下関係もありません。私が会長だった頃から、神奈川県協会は診断士のインキュベーションでありたいと考えていました。診断士になりたての人でも積極的に公的案件に関与できるよう公募で運用するとともに、できるだけ若手の診断士(年齢が若いというのではなく、診断士歴が若いということ)に仕事を回すよう心掛けてきました。これは他の都県協会ではあまり見られない特徴だと思います。
●若手や新人診断士へのメッセージをお願いします。
自分なりのコンテンツを作ることをオススメします。多くの独立診断士は、最初の内は公的支援に係ることになりますが、単価が高い研修にも対応できるようにしておくことが重要です。そのためには、自分なりのコンテンツを持たなければなりません。決して流行りモノに飛びつくのではなく、自分の生きざまからコンテンツを探すと良いでしょう。これまで生きてきた中には必ず自分なりに優れた点があるはずです。是非探してみてください。
【具志堅 智彦】