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いまさら聞けないPOSの話 (前編)
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須藤和夫(すどうかずお)、診断士資格取得及び県協会入会年度2016年。 日米合弁企業、米国企業の本社、日本企業で事業企画・開発・マーケティングの責任者を歴任し、定年退職後、診断士として独立しました。 メールアドレス: kazuo.sudo@mx2.ttcn.ne.jp
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はじめに
流通業やサービス業では店頭でPOSを使うのがあたりまえになっています。 ただ、POSの生い立ちや秘めた力は知ると、経営支援にも活用できると思いますので、意外と知られていないお話しも含めて御紹介いたします。
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金銭登録機(キャッシュレジスターですが短くレジスターとします)の歴史
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図1は1878年に出来た世界初のレジスターと言われる、ダイヤルレジスターです(出展 日本NCR)。 今のPOS等とは全く違う風貌ですが、これには理由があります。 そもそもレジスターを発明したJames Ritty氏が客船の機関室のメーターを見て思いついたという逸話があるように、金額を表示するだけの機械です。 なぜそのようなものが必要だったかと言うと、バーの経営者が店員と客の金のやり取りが「闇」で行われることに悩んでいたためです。その為に、いくら払われたかをはっきり見えるようにしたと言われています。 つまり、レジスターは監査の機械として始まりました。その後、この監査(即ち経営者による従業員の監視)と言う機能はどんどん進化します。ただ、最近はその原点が大分忘れられたようにも見えます。
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監査から経営へ
図2と3は1929年にナショナル金銭登録機(現日本NCR)が発行した「燈台」という宣伝誌です(著者所有)。図2の右上はよろずや的な旧来の商店、左側が商品の種類ごとに分類された売り場で当然ながら後者を推奨しています。図3では「単位別監督法」という言葉で単なる金銭管理ではなく商品別(ここでは紳士靴、婦人靴、学生靴など)の売り上げ管理の必要性を説いています。つまり、レジスターは監査の機械から、経営管理の機械に進化したわけです。 図4は機械式レジスターの名機と言われたNCR22号で(出展 日本NCR)、売上を登録するときに8個のボタンで野菜、鮮魚、精肉という様な「部門」を登録することができます。 余談ですが、最初作られた米国ではこのボタンにはA,B,Cと言う様な文字が刻印されていたのですが、日本版では「ヨ」「キ」「ミ」「セ」「サ」「カ」「エ」「ル」になりました。先人のネーミング力に感嘆します。
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図2(左)・図3(右上)・図4(右下) 著者所有宣伝誌「燈台」より抜粋(出典:NCR)
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POSへの進化
POSというとバーコードの自動読み取り機能の付いたレジスターと言うイメージですが、中身は旧来のレジスターから大きな進化を遂げています。旧来のものは、金銭管理、取引記録(部門単位、数量、単価)、などを主に紙の記録紙で記録しています。 それに加え、一般的にPOSは下図のような機能を持っています。
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次回はこの進化したPOSを活用して企業経営に役立てるお話しをしたいと思います。
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